素材···陶磁器(セラミック)

1910〜1912年

小田急百貨店で購入。

荒涼とした、ドイツのヒースの丘でしょうか、白く美しい磁肌に、郷愁を誘うミニアチュールの風景画のプレートです。

淡い灰青色で統一されたカマイユのようでもあり、世紀末の絵画のような、なんとも、1つの窓からこの景色を覗いている錯覚にとらわれるような、ドイツユーゲントシュティール独特の雰囲気を持った作品です。

ローゼンタールは、ドイツバイエルン州で、1879年に誕生した、ミュンヘンなどでは、大変人気のある窯です。伝統を取り入れた落ち着いたシリーズのほかに、ジャンニヴェルサーチなど、著名なデザイナーが腕を振るったシリーズもあり、バラエティーに富んだアイテムを製作しますが、なかなか、路線の統一が図られないなどの苦悩もあったようです。日本からは、撤退していますね。

こちらは、創業間もない頃のアンティークで、とても貴重な作品です。ローゼンタールのユーゲントシュティールは、フィギュアが有名ですが、プレートなどは、あまり出てこないものです。


恐らく使用されていたようで、目を凝らして見ないとわからないほどの、カトラリー痕のようなものがありますので、やや傷や汚れありとしています。ですが、雰囲気を損なうようなものでは決してなく、総じてとても良い状態です。
100年からのアンティークとして理解ある方、宜しくお願い致します。

φ24.5センチ約